ブロックチェーンコンセンサスエンジン

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パーミッションレス

一切の許可なしで、誰でも検証に参加することができる

フェア

中央集権、エネルギーの寡占化を発生させるASICへの耐性

省エネ

必要となる計算能力と消費電力が圧倒的に少ない

ユニバーサル

並列で、複数のブロックチェーンインスタンスをサポート

セキュア

セキュリティレベルはナカモトコンセンサスプロトコルとほぼ同等

MASSについて

私たちは、ブロックチェーンは大きな社会的価値を持っているテクノロジーだと信じています。ブロックチェーンは人々の行動をコンセンサスメカニズムという方法によって調整することができるので、これによって公開元帳の維持のような重要な作業を行うことができます。究極的に、ブロックチェーンは仲介者なしでの「価値のインターネットのビジョン(Internet of Value)」を促進するものです。

究極的に、コンセンサスメカニズムがブロックチェーンのセキュリティを保証します。コンセンサスメカニズムには、ユーザーが許可なしでネットワークに参加し、その維持を助けることができ、全ての参加者は生み出された価値の公平な配分を得られることが必要です。

MASSコンセンサスエンジンは全てのブロックチェーンコンセンサスレイヤーにとっての基盤インフラになろうとしています。Proof-of-Capacityコンセンサスプロトコルに基づいて、MASSコンセンサスエンジンはパーミッションレスで、フェアかつ、省エネで、安全、ユニバーサルで、パブリックチェーンの基盤となるセキュリティを保証するコンセンサスエンジンを作成します。

MASSコンセンサスエンジンはユニバーサルで、いくつものパブリックチェーンに対して、コンセンサスサービスを提供します。コンセンサスプロトコルを稼働させるためにノードはストレージキャパシティを使用し、許可は不要となっています。MASSコンセンサスエンジンが必要とする計算リソースの量はわずかなので、誰でも参加することができ、フェアで省エネとなっています。

タイムライン

段階内容時間
タイムラインPoCコアアルゴリズムの提案、研究、検証2015年9月~2017年6月
MASS PoCコンセンサスアルゴリズムの提案、研究、検証2017年6月~2018年4月
開発とテストネットコミュニティのための専門家の採用PoCブロックチェーンプロトタイプシステムの開発2018年5月~2019年3月
MASSテストネット1: システム検証2019年3月
MASSテストネット2: システムセキュリティテスト2019年4月
MASSテストネット3: システム安定性テスト2019年5月
MASSテストネット4: システム可用性テスト2019年6月
MASS ネットMASSネット: フルノードクライアントリリース2019年9月
MASS エンジンMASSエンジン:コンセンサスエンジン用のパッケージングと公開2019年11月
レイヤー2MASSネット拡張プラグインのリリース2020年2月
クロス チェーンMASSクロスチェーンプロトコルの開発とリリース2020年6月

FAQ

MASSとは?

MASSコンセンサスエンジンは全てのブロックチェーンコンセンサスレイヤーの基盤インフラとなろうとしています。Proof-of-Capacityコンセンサスプロトコルに基づいて、MASSコンセンサスエンジンはパーミッションレスで、公平で、省エネで、安全で、ユニバーサルな、パブリックブロックチェーンのセキュリティ基盤となる、コンセンサスレイヤーを作ります。

MASSコンセンサスエンジンはユニバーサルで、いくつものパブリックチェーンにコンセンサスサービスを提供できます。ノードはストレージ容量を使ってコンセンサスプロトコルを稼働し、これはパーミッションレス(許可が不要)で行えます。MASSコンセンサスエンジンは公平、かつ省エネなので、必要となる計算リソース量は少なく、誰でもコンセンサスプロセスに参加するチャンスがあります。

MASSネットはMASSコンセンサスエンジンを使う初めてのパブリックチェーンです。 MASSはMASSネットの流通における価値の保存(Store of Value)であり、さらにMASSコンセンサスエンジンにとってのバリューアンカー(Value anchor)でもあります。

MASSコミュニティはブロックチェーンの普及を目的として、2017年にローンチされた、オンラインの非営利団体です。

MASSの作成者は誰?

MASSコミュニティがMASSを作りました。MASSコミュニティはオープンな、オンラインの、非営利団体で、そのミッションはブロックチェーンテクノロジーを幅広く世の中に普及されることによって、人々の生活をより良いものにし、より公平で繁栄した社会へ導くことです。

MASSコミュニティは、2017年にローンチされました。私たちは継続的なオンラインでの議論、協力と定期的なオフラインのイベントによって、開発をこれまで進めてきました。MASSコミュニティはコンピュータサイエンス、社会科学、経済、金融、もしくはアントレプレナーシップのバックグラウンドを持ち、私たちと同じ目標を持つ人たち全員を歓迎します。独自の知見と強い協調性のあるメンバーは特に歓迎します。コミュニティメンバーのスキルが十分であることを保証するために、新しいメンバーはまず最低でも既存メンバーの半分からの承認を得ないといけません。MASSコミュニティは成果の質が素晴らしいことを保証するために、研究と実装に厳しい要件を課しています。そして、十分に機が熟したら、テクノロジーの更なる認知を促進し、将来のコラボレーションを支援するために、私たちの成果をオープンソースにします。

MASSコミュニティに参加したい人は履歴書を「[email protected]」まで送ってください。受け取り次第、できる限りすぐに返信します。

MASSはどのような問題を解決できますか?

私たちは、ブロックチェーンが主流になるために取り組まれないといけない問題点はデータ構造レイヤー、コントラクトレイヤー、アプリケーションレイヤーのいずれでもないと考えています。取り組まれないといけないのはレイヤー0である、コンセンサスレイヤーです。この理由はとても単純です。ブロックチェーンのデータ構造、コントラクト、アプリケーションは伝統的な中央集権型のモデルとは、許可を必要としない分散ネットワークのコンセンサスを利用することに、違いがあります。

コンセンサスなしでは、コントラクト、アプリケーションやトランザクションを含む、全てのブロックチェーンベースのアクションはその根拠を失います。シンプルに言うと、レイヤー1がセキュリティと分散性を保証するブロックチェーンの基盤ならば、レイヤー2は主にスケーラビリティとパフォーマンスに関してで、レイヤー0はコンセンサスとなります。レイヤー0がしっかりしていないと、レイヤー1、2は両方とも意味がなくなります。

Bitcoinネットワークが初めてローンチされた時、このネットワークはナカモトコンセンサスの革新性と洗練さだけでなく、初めて大規模で、オープンな、パーミッションレスの分散型ネットワークのポテンシャルを示したという点でも驚くべき成果でした。しかしながら、私たちはBitcoinネットワークにはいくつかの明らかな欠点によって、そのポテンシャルを発揮しきれていないと信じています。これらの欠陥の中でも最も致命的なのは、そのコンセンサスメカニズムから切り離すことができないものであり、具体的に言うと、不安定なエネルギー浪費、不公平さ、そしてそのマイニングがどんどん集約されていることです。人々はよくBitcoinネットワークにスケーラビリティが欠けていることや、コントラクトレイヤーに関する問題について議論していますが、これらは致命的な問題とは考えていません。なぜなら、これらの欠点と呼ばれているものには既に確立された、もしくは有望そうなソリューションや回避策があるからです。Bitcoinネットワークの規模を抑圧している本当の原因はProof-of-Workコンセンサスにこそあります。Bitcoinネットワークは成功しているが、10,000のフルノードクライアントしかなく、活発なマイナーは数万に過ぎず、ユーザーは数百万人に過ぎず、伝統的なインターネットサービスと比べるとその規模は小さいです。

PoWから来る問題を解決しようと取り組む中で、私たちはProof-of-Capacityコンセンサスアルゴリズムを作成し、実装し、それから理想のレイヤー0コンセンサスエンジンとしてMASSの基盤として採用しました。優れたレイヤー0コンセンサスメカニズムの要素として、私たちは理想的な性質のフレームワークを開発し、私たちの開発における基礎として使いました。私たちは優れたレイヤー0コンセンサスエンジンは以下の制す津を持つべきだと信じています。

  • パーミッションレス
  • 公平
  • 省エネ
  • ユニバーサル
  • 安全
MASSはどのようなアドバンテージをもたらしますか?

Bitcoinの分散した、改竄不可能で、パーミッションレスな性質はその誕生以来、多くの人をBitcoinコミュニティに引き込むほど魅了してきました。これらのコミュニティメンバーは休むことなくBitcoinネットワークの維持、そしてBitcoinテクノロジーの開発と一般へのプロモーションに取り組んできました。しかしながら、ナカモトコンセンサスにおいては大量の計算リソースが必要になることが、マイニングの寡占化を引き起こしました。Bitcoinには、ますますネットワークが集約化され、計算リソースの独占に成功した一部の人たちの間の戦いに陥る、危険性があります。

そのため、現在のBitcoinには過度な集約化、無駄なコンセンサスメカニズム、そしてマイニングに使われた計算能力が再利用できないのような問題を抱えています。これらの問題を適切に解決して、より民主的で、公平で、省エネで、安全で、拡張可能な汎用的なブロックチェーンインフラを作るために、MASSコミュニティは高度に効率的なProof-of-Capacityコンセンサスプロトコルを開発してきました。MASSネットワークの―ドが次のブロックのために計算をした時、そのノードが行わないといけないことは、ネットワークに有効で、改竄できないProof-of-Capacityを提供することだけです。この証明(Proof)はノードが提供したキャパシティにのみ関連し、他のノードによって検証することができます。

以下が、MASS PoCコンセンサスプロトコルの主要なアドバンテージです:

ネットワークがパーミッションレスです。セキュリティレベルはナカモトコンセンサスプロトコルと同等です。Bitcoinと比べて、ネットワークがより分散化される傾向となります。 ブロックを発行するための競争に、計算リソースが不必要です。MASSネットワークは複数のブロックチェーンインスタンスを並列で、サポートすることができます。

MASSシステムには以下の特徴があります:

安全: タイムメモリートレードオフ(時間と記憶域のトレードオフ)の理論を使うことで、PoCプロトコルは証明の偽造が不可能なことを保証し、これと検証可能な乱数関数を使うことでMASSシステムが51%ビザンチンフォールトトレランスがあることを保証します。さらに、メインチェーンを分岐させるかもしれないNothing-at-Stake攻撃は、フォークを検知した時に罰を与えるスキームによって、防いでいます。

公平: MASS PoCコンセンサスプロトコルはノードのブロック発行可能性はノードによって提供されたProof-of-effective-Capacityにのみ影響されることを保証します。さらに、Proof-of-effective-Capacityは記憶媒体に依存しないため、MASSネットワークに参加している全てのノードの限界コストはほとんど同じになります。

省エネ: MASS PoCプロトコルでは、計算リソースはストレージ容量の初期化の時のみ必要となり、コンセンサスフェイズのデータはブロックに入力する時は1度にO(1) の難易度でアクセスされます。それゆえ、ブロックコンセンサスのためにMASS PoCプロトコルを使うことは継続的な電力消費を必要としません。MASSシステムがブロックコンセンサスを実行する時、使用される計算リソースはわずかであり、コンピュータの通常使用に影響を与えないレベルです。MASSネットワークにストレージ容量が参加していない時は、他の用途のために再フォーマットすることができます。

ユニバーサル: コンセンサスプロセスの間、ノードは初期化された容量に対してクエリを実行するだけでよく、データ操作は不要です。それゆえ、同じストレージ容量が複数のブロックチェーンコンセンサスインスタンスのためにキャパシティの証明を提供することができ、MASS PoCプロトコルを使うノードは複数のブロックチェーンインスタンスを並列して、同時にサポートすることができます。

Proof-of-Capacityコンセンサスアルゴリズムとは?

Proof-of-Capacity (PoC)はストレージ容量の証明を提供することに基づいたコンセンサスメカニズムです。PoCコンセンサスアルゴリズムでは、ノードがネットワークにブロックを提出する時には必ず有効なProof-of-Capacityも提供しないといけません。ノードにとって、有効なキャパシティ証明を対応するストレージサイズなしで発行することは大変困難で、その証明はネットワーク内の他のノードが検証できます。ブロックデータと証明が有効な場合は、そのブロックは残りのネットワークに受け入れられます。 証明を提供するための方法の背後にある基本原則は、初期化フェイズの間、プロトコルに基づいて一連のデータが発行され、記憶媒体に保存されます。新しいブロックが発行される時、この保存されるデータの一部は乱数の値に基づいて取得されます。そうしたら、この部分は証明を発行するために使われ、そしてノードは次のブロックを発行することができるようになります。